守れない遺言もありました

お葬式は家の格が見られてしまう一大事です。
実家は田舎ですからお葬式は家によっては500万円以上の金額をかけて行う場合も多い土地柄です。葬儀には、社葬、一般葬儀、密葬と3パターンが用意されているのですが、我が家では密葬を選ぼうという意見がありました。

おばあさんは90歳を過ぎた大往生です。
しかし、親戚から密葬などでは恰好が付かないという声が上がったのです。参列する人も多いということで一般葬儀を選ぶべきだというのです。

実際に親戚が50人、地域の方が50人の席が必要でしたから密葬には少々多い人数だったのですが、やはり金額的には厳しいものがありました。親戚たちの手前、金額を減らすことは難しかったのです。

お坊さんを4人呼ぶ様にという故人の遺言は実行しました。じつは参列された方々にはお礼にお金を配るようにと言い残していたのですが、さすがにそこまでは実行できなかったことも事実です。実行できない遺言になってしまいましたが、家族の出費は大変なものなのです。